講演情報

[P-045]幼児期の弁当作りにおける保護者の意識変容一緒に食べるおかずを活用した食育活動をもとに

*海切 弘子1、権田 あずさ2、今川 真治3 (1. 広島文化学園短大、2. 広島都市学園大、3. 元広島大)

キーワード:

食育、幼児、弁当

【目的】幼児期の健やかな成長を目指し,将来の生活習慣病発症予防へとつながる食育活動を家庭や幼稚園,そして研究機関が連携しながら進めていくことは重要である。これまで幼稚園と家庭とをつなぐ食育の取組の一つとして,月に一度,園児が共通のおかず(1品)を食べる「ぱくぱく弁当の日」を実施してきた。本報告では,アンケート結果から,「ぱくぱく弁当」の取組が保護者の意識に与える影響を分析し,幼児期における食育活動の効果と課題について検証することを目的とする。【方法】2022年度から2024年度に「ぱくぱく弁当の日」実施前後に,H附属幼稚園の保護者を対象に弁当作りに関する意識,弁当作りの実際及び食育に関する調査を行った。2022年度37名,2023年度46名,2024年度50名,合計133名の保護者から回答を得た。【結果】「ぱくぱく弁当」の取組により,食べられるようになった食材又はおかずがあると回答した家庭が多かった。提供されるレシピへの要望として,「使う食材は1,2種類までにしてほしい。」「調理操作はできるだけ少なく手早く作れるものがよい」という意見が多く挙げられた。「ぱくぱく弁当」の取組後も作ったおかずを質問したところ,子どもが喜び,用いる食材の数が少なく,比較的調理が簡単なものがその後も食卓に取り入れられていた。更に,友達と共通のおかずを食べることで,子どもたちが楽しむ様子を保護者が感じていることが推察された。