講演情報

[P-049]学校給食における「ひむか地産地消の日」の取組の実態と課題

*篠原 久枝1 (1. 宮崎大)

キーワード:

学校給食、ひむか地産地消の日、食育、郷土料理

目的:「みやざき食と農を考える県民会議」では毎月16日を「ひむか地産地消の日」と定め、家庭や学校等において「食育」及び「地産地消」を実践する日としている。そこで本研究では学校給食における「ひむか地産地消の日」の取組の実態や栄養教諭の郷土料理の継承意識等を明らかにすることを目的とした。
方法:取組については、2022年度4月~2023年度11月の小学校の給食献立表から①提供されている献立や食材、②給食で提供されている郷土料理等について分析した。献立表は16市町村29箇所から得た。栄養教諭を対象としたアンケート調査は、2023年12月に①郷土料理の認知度、②学校給食として郷土料理を提供する際の課題等について、質問紙またはWebで回答を得た。配布数は26市町村、回収数は15市町村22部であった。
結果:取組の日は「ふるさと高千穂ぬくもりランチ」など独自の名称もあった。特産品である「切り干し大根」を活用した献立が全県下で提供されていた。宮崎県の郷土料理では、栄養教諭の認知度の低いものもあり、多く提供されていたのは「さつまいも汁」、「鶏のうま煮」などであった。提供できない理由としては食材の調達の難しさや調理行程の複雑さなどであった。従って「ひむか地産地消の日」における郷土料理の継承のためには、JAや食育ティーチャーとの協働など、子ども達だけでなく教職員に対しても郷土料理の認知度や喫食経験を高める取組が必要であろう。