講演情報

[P-098]小学校時代の生活はどのように捉えられているか大学生によるふりかえり調査

*吉川 はる奈1、安東 英里佳1、入江 真愛1 (1. 埼玉大学)

キーワード:

学童期、生活、振りかえり調査

【目的】学童期の生活はどのように捉えられているのかをふり返り調査で明らかにする。大学生を対象とした小学校時代の生活記録の調査は吉川(2007)による先行研究がある。子どもを取り巻く状況は大きく変化しており、20年前の学生と現代の学生がそれぞれ小学校時代をどのように捉えているのか共通点や相違点を明らかにしたい。あらためて学校をはじめ、学童期の生活が子どもの成長にとってより良い環境となる上での示唆をえたい。
【方法】(1)対象:203名(2)方法: 先行研究や予備調査をもとに作成した小学校時代の生活や思い出について回答を求め(自由記述を含む)、得られた回答について先行研究を参考に学校記述(学校生活に関するもの)、人記述(人との関係に関するもの)、学校外記述(学校以外の活動に関するもの)、家庭記述(家庭生活に関するもの)に分類して比較、検討した。
【結果】小学校時代に「嬉しかったこと・楽しかったこと」としては学校生活に関するもの45%、「辛かったこと・悲しかったこと」としては人間関係が55%と最も印象に残っていると回答し、20年前と同様であった。一方で、20年前と比較して、習い事による影響が増大しており、学校生活の影響力の低下にもつながっていると考えられる。特に、小学校時代のうち高学年において学校生活の印象低下が浮き彫りとなった。