講演情報
[P-100]地域に見守られて子育てをしていると感じる保護者の特徴
*會退 友美1、伊藤 優2、池谷 真梨子3、淀川 裕美4、林 薫5、酒井 治子1 (1. 東京家政学院大学、2. 広島大学、3. 和洋女子大学、4. 千葉大学、5. 白梅学園大学)
キーワード:
地域、子育て、保護者意識
[目的]本研究は、就学前施設に通う保護者が地域に見守られて子育てをしていると感じる人の特徴を検討した。[方法]調査方法は、伊藤らの報告と同様である。解析は、“地域の人に見守られて子育てができていると思う”という問いに対し、全く・あまりあてはまらない103人(34.4%)、まあ・よくあてはまる197人(53.7%)の高群低群にわけ、他項目とクロス集計を作成してカイ二乗検定を行った。[結果]高群の方が低群に比べて(各p<0.01)、 “子育ては親だけでなく周囲の人と共にするものだ”と回答する者が多く、子育てを前向きにとらえている者が多かった。家族以外の人と関わりが増えることを喜びと感じる人や地域の人との交流が子どもの成長によい影響を与えると思う人が多かった。子どもが園周辺で開催される地域のお祭りやイベントに参加すると回答する人が多く、保護者が園のある地域の人と挨拶をするよくしていた。地域の郷土料理や年中行事など食文化を大切に考える保護者が多く、保護者が地域の行事等に参加すること、地域の人と活動をすることに対しても前向きにとらえている者が多かった。一方、園周辺地域の居住年数、保護者の性別に関連はみられなかった。[まとめ]地域に見守られて子育てをしていると感じる人は、園周辺で子どもが地域と交流をしており、保護者は食文化継承を大切に考え、地域との交流に対して前向きであり、子育てに前向きな気持ちを有していた。