講演情報

[P-122]企業と連携したSDGsイベント企画の将来性−大学生による古着交換会の取り組みを通して−

*周 雨1、村上 かおり1 (1. 広島大)

キーワード:

衣類、リユース、古着、持続可能性

目的
衣類の大量生産・廃棄が環境問題となるなか,衣類のリユースの促進が求められている。そこで本研究では,家庭科教員養成課程に所属する学生が,企業と連携したSDGsイベントに参画し,大学生として独自の企画に取り組んだ。その取り組みを通して,リユース活動の可能性と将来性について考察することを目的とする。
方法
2024年10月20日に,アウトドアブランド企業と連携したSDGsイベントを大学内で開催,その企画の一つとして「古着交換会」を実施した。開催前には,大学内5か所に衣類回収ボックスを設置し,回収した衣類を分類,数量を記録した。イベント当日は,事前回収品と当日持参品を展示し,参加者が自由に交換できるブースを設置した。イベントにおける衣類の事前回収と交換の実態を集計分析し,参加者の行動を観察した。
結果
事前に回収した衣類はトップスが最多で,次いでボトムス,アクセサリー,アウターの順であった。回収ボックスの設置場所によって回収数に差がみられた。当日最も多く交換されたのは,アウターで,その交換率は69%であった。次に高いのはアクセサリー類で65%であった。また,男性のトップスの交換率も54%と高く,着回しのしやすさやサイズの適応範囲の広さが起因していると考えられる。一方,スカートの交換率は極めて低く,着用機会が限定されること要因と推測された。また,交換会参加者の半数以上が外国人であり,積極的に参加する姿が観察された。