講演情報

[P-107]GIGAスクール構想下でのICT活用の実態に関する調査―家庭科における指導状況と教師の課題意識-

*川村 めぐみ1、阿部 睦子2、石井 克枝3、河野 公子4、佐藤 雅子4、仙波 圭子6、永田 晴子5 (1. 岩手大、2. 東京学芸大、3. 千葉大、4. 聖徳大、5. 大妻女子大、6. 女子栄養大)

キーワード:

家庭科教育、GIGAスクール構想、情報通信技術

文部科学省より「GIGAスクール構想」が打ち出され、令和3年度末には児童生徒1人当たり1台の教育用端末の整備が完了した。「ICT環境の整備状況」と「教員のICT活用指導力」の学校レベルの調査結果は公表されたが(令和5年)、各教科、特に家庭科におけるICT活用に関する調査については資料が少なく、家庭科教育でのICT活用の実践と課題について把握し、示唆を得ることを目的に調査を行った。調査方法は、令和5年度(R5年10月~R6年1月)に、全国家庭科教育協会を通じ、機関誌への同封・研究大会・研修会参加者へ依頼によって実施。調査項目「勤務校のICT環境」「児童・生徒の学習者用端末」「家庭科におけるICT活用に関する研修」「家庭科における授業実践や活用・指導の状況」について、 Googleフォームを用いた質問紙調査を実施した。結果・考察は、ICTの環境整備については、調査時点で約80%の整備状況であり、授業の活用にも進展がみられた。一方、通信NT環境では、特別教室でのばらつきやそれに伴う実践上の課題も挙げられ、ICT支援員の配置、家庭科の授業を対象とした研修の開催内容や受講環境、教師の授業の準備に関わる時間やサポートの必要性など、ICT機器を活用した新しい教育への転換に向けた課題があることも示唆された。