講演情報
[P-113]家庭科におけるヤングケアラーに関する学習内容大学生の意識調査を通して
*速水 多佳子1、小川 菜生1 (1. 鳴門教育大学)
キーワード:
家庭科、ヤングケアラー、大学生
目的 ヤングケアラーとは,「本来大人が担うと想定されている家事や家族の世話などを日常的に行っているこども・若者」のことである(こども家庭庁)。ヤングケアラーは多くの課題を抱えており,支援が必要である。家庭科は生活全般について学習する教科であり,ヤングケアラーの課題の支援につながる可能性がある。本研究は,大学生の意識調査の結果を通して,家庭科で扱うヤングケアラーに関する学習内容について考察する。
方法 ヤングケアラーに関する学習内容を家庭科の教科書から整理する。次に,令和6年10月に大学生111名を対象としてアンケート調査を実施し,その結果を分析した。調査内容は,手伝いの経験,その内容,手伝いに対する意識,ヤングケアラーに対する認識等である。
結果 家庭科の教科書を整理した結果,中学校段階ではヤングケアラーに関する記載は見られず,高校はヤングケアラーの説明,その実態,ケアの内容,抱える課題等に関する内容が書かれていた。アンケート調査の結果,小中高校の在学時に家庭で手伝いの経験がある大学生は,すべての校種で90%を超えていた。その具体的な内容は,洗濯物をたたむ,風呂掃除,自室の掃除が上位を占めた。手伝いに関する意識は,家族を助けるため,自分の役割の1つと考える人が半数を超えていた。家事の内容によって,子どもが担うべき家事,大人が担うべき家事を分けて考えている傾向が見られた。
方法 ヤングケアラーに関する学習内容を家庭科の教科書から整理する。次に,令和6年10月に大学生111名を対象としてアンケート調査を実施し,その結果を分析した。調査内容は,手伝いの経験,その内容,手伝いに対する意識,ヤングケアラーに対する認識等である。
結果 家庭科の教科書を整理した結果,中学校段階ではヤングケアラーに関する記載は見られず,高校はヤングケアラーの説明,その実態,ケアの内容,抱える課題等に関する内容が書かれていた。アンケート調査の結果,小中高校の在学時に家庭で手伝いの経験がある大学生は,すべての校種で90%を超えていた。その具体的な内容は,洗濯物をたたむ,風呂掃除,自室の掃除が上位を占めた。手伝いに関する意識は,家族を助けるため,自分の役割の1つと考える人が半数を超えていた。家事の内容によって,子どもが担うべき家事,大人が担うべき家事を分けて考えている傾向が見られた。