講演情報
[P-024]アクアファバの濃縮・冷凍処理による機能性向上とその寄与成分の影響
*深澤 美優1、土屋 夏美1、吉川 莉央1、郡山 貴子1 (1. 東洋大)
キーワード:
アクアファバ、ひよこ豆のゆで汁、起泡性、乳化性、濃縮
【目的】
アクアファバはヒヨコ豆の煮汁由来の食品素材で、起泡性や乳化性を有し卵白代替として注目されている。しかし、そのままでは保存性が低く、利用の幅が制限される。本研究では、アクアファバの機能性および保存性の向上を目的として、濃縮および冷凍処理が起泡性や乳化性に与える影響を評価し、さらに機能性に関与する成分を検討した。
【方法】
アクアファバは乾燥ヒヨコ豆を浸漬・煮熟し、煮汁を70%に濃縮したものを使用した。濃縮前および濃縮後のアクアファバを-30℃で1週間冷凍し、解凍後の起泡性および乳化性を測定した。また、機能性に寄与する成分を明らかにするため、タンパク質、ペクチン、その他糖質をそれぞれ分解処理し、処理後の機能変化を評価した。
【結果】
濃縮・冷凍処理により起泡性が向上し、特に濃縮後冷凍では泡沫体積が対照区の約1.3倍に増加した。乳化性は冷凍後も維持され、卵黄と同等以上の乳化能を示した。起泡性・乳化性の寄与成分については、タンパク質の分解処理により機能性が大きく低下したことから、主要な因子であると考えられた。さらに、多糖類を分解した場合にも機能性の低下がみられ、泡の安定化や乳化粒子の安定性に関与している可能性が示された。以上より、アクアファバは濃縮および冷凍処理により機能性が向上し、保存性の向上と食品利用の拡大が期待できる。また、起泡性・乳化性の発現にはタンパク質と多糖類の双方が不可欠である可能性が示された。
アクアファバはヒヨコ豆の煮汁由来の食品素材で、起泡性や乳化性を有し卵白代替として注目されている。しかし、そのままでは保存性が低く、利用の幅が制限される。本研究では、アクアファバの機能性および保存性の向上を目的として、濃縮および冷凍処理が起泡性や乳化性に与える影響を評価し、さらに機能性に関与する成分を検討した。
【方法】
アクアファバは乾燥ヒヨコ豆を浸漬・煮熟し、煮汁を70%に濃縮したものを使用した。濃縮前および濃縮後のアクアファバを-30℃で1週間冷凍し、解凍後の起泡性および乳化性を測定した。また、機能性に寄与する成分を明らかにするため、タンパク質、ペクチン、その他糖質をそれぞれ分解処理し、処理後の機能変化を評価した。
【結果】
濃縮・冷凍処理により起泡性が向上し、特に濃縮後冷凍では泡沫体積が対照区の約1.3倍に増加した。乳化性は冷凍後も維持され、卵黄と同等以上の乳化能を示した。起泡性・乳化性の寄与成分については、タンパク質の分解処理により機能性が大きく低下したことから、主要な因子であると考えられた。さらに、多糖類を分解した場合にも機能性の低下がみられ、泡の安定化や乳化粒子の安定性に関与している可能性が示された。以上より、アクアファバは濃縮および冷凍処理により機能性が向上し、保存性の向上と食品利用の拡大が期待できる。また、起泡性・乳化性の発現にはタンパク質と多糖類の双方が不可欠である可能性が示された。