講演情報

[P-040]地域循環型社会の実現に向けた関係人口創出の取り組み

*小林 華子1、露久保 美夏2、中山 雄太1、水谷 考嬉1 (1. NTT東日本、2. 東洋大)

キーワード:

関係人口、地域活性化、地方創生、食文化、ウェルビーイング

【目的】
ウェルビーイングを中心に据えた持続可能な地域社会の実現に向けて、「人とICTを起点とした新たな価値創造」に着目し、地域固有の魅力である文化、食、自然などの社会的価値を人とICTの力で磨き上げ、”社会”と”経済”が互いに補完し、循環する新たな地域活性化モデルを創出することを目指す。
【方法】
地域活性化には、地方への人の流れの創出・拡大、地域経済の循環促進等が重要であり、その鍵となるのが関係人口の創出であるとの理解のもと、リモートワークの普及によって加速したワーケーションに、地域学習(Education)の要素を加えた「ワデュケーション」のモデル実証を行った。地域の文化・食・自然の体験や住民との交流を通じ、「関係人口」を創出することを目指し、複数のフィールドで実証を行い、取組の前後で参加者の意識変容等に関するアンケート調査を実施し、分析を行った。
【結果】
各ワデュケーションにおいて、祭り等地域活動への参加、地域をフィールドにした探究学習や人材育成研修を実施した結果、対象地域の関係人口の増加、生徒の思考力や表現力の向上、研修参加者の新たな視野・視座の獲得につながる等の傾向が見られた。特に、祭りへの参加を伴うワデュケーションでは、アンケート調査からは参加前と比較して、地域への関与意欲が3.0→3.4に上昇(4が最大)するなど、関係人口の創出に寄与する傾向がみられた。