講演情報
[P-042]19世紀の英国の料理人による家庭料理書“The Cook’s Oracle”における菓子・パン類について
*三宅 紀子1、伊藤 有紀1 (1. 東京家政学院大)
キーワード:
菓子類、英国の料理書、家庭料理
目的 “The Cook’s Oracle”は19世紀はじめに初版が出版された料理人William Kitchiner著の家庭料理書で、改訂を重ねてきたが、本研究では、本学附属図書館大江文庫英国家政学コレクションに収蔵の1827年に出版された版を取り上げた。この料理書は、肉料理、野菜料理などが記述されている。本研究では菓子・パン類などを取り上げ、その特徴を明らかにすることを目的とした。
方法 本書の最後の章のPudding、その他のセクションと附録に記載された菓子・パン類などの特徴について、その種類、材料、調理法等について調査した。また、いくつかの菓子類の再現を試みた。
結果 108品目のうち、肉などを用いた料理系27品目を除き、菓子・パン類が81品目と26項目の記述が掲載されており、菓子・パン類の種類は、タルト・パイ類が17件(全品目の21.0%)、パン類、ケーキ類がそれぞれ12件(同14.8%)、ビスケット類、コールドプディングがそれぞれ9件(11.1%)の順であった。油脂は、ほとんどがバターであったが、スエットやラードを用いたものもあった。その他の記述のうち、8項目がタルト・パイ生地の作り方で、タルト・パイ類の個々のレシピの中で用いる生地が示されていた。果物加工法(乾燥法など)やアイシングの方法なども記載されていた。アップルパイ、バッタープディング、バースバンズなど現在でも親しまれているものも認められた。
方法 本書の最後の章のPudding、その他のセクションと附録に記載された菓子・パン類などの特徴について、その種類、材料、調理法等について調査した。また、いくつかの菓子類の再現を試みた。
結果 108品目のうち、肉などを用いた料理系27品目を除き、菓子・パン類が81品目と26項目の記述が掲載されており、菓子・パン類の種類は、タルト・パイ類が17件(全品目の21.0%)、パン類、ケーキ類がそれぞれ12件(同14.8%)、ビスケット類、コールドプディングがそれぞれ9件(11.1%)の順であった。油脂は、ほとんどがバターであったが、スエットやラードを用いたものもあった。その他の記述のうち、8項目がタルト・パイ生地の作り方で、タルト・パイ類の個々のレシピの中で用いる生地が示されていた。果物加工法(乾燥法など)やアイシングの方法なども記載されていた。アップルパイ、バッタープディング、バースバンズなど現在でも親しまれているものも認められた。