講演情報
[P-072]会食における服装選択に及ぼす参加者との心理的距離の影響
*福田 典子1 (1. 信州大学学術研究院教育学系)
キーワード:
服装選択、心理的距離、会食
【目的】近年服装のカジュアル化や多様な価値観に受容的な社会の志向が進行し,服装選択は個人の意志としてその自由度は広がりを持つが,外観表現や人間関係構築において,コミュニケーションとしての服装の役割は大きい。これまでに他者との相互作用において,心理的な快・不快感情が他者との物理的距離によって異なることは報告されている。しかしながら,他者との関係性や心理的距離による服装選択への影響について不明な点が多いことから,本研究では会食参加者との心理的距離等の影響を明らかにすることを目的とした。
【方法】2022年N県において大学生・高校生(男女351名)を対象に質問紙調査を行った。会食人数を2水準(2名,4名),会食者との心理的距離を3水準(初対面,顔見知り,親しい)と設定した。服装決定の要因を社会的調和,個人的嗜好の2つに分け,回答は5件法とし,x²検定を行い分析した。
【結果】会食人数によらず,他者との心理的距離が小さいほど,服装選択において社会的調和は小さく,個人的嗜好が大きくなった。逆に,会食人数によらず,心理的距離が大きいほど,服装選択において社会的調和が大きく,個人的嗜好が小さくなった。初対面において会食人数が大きいほど,服装選択に同調傾向が強かった。顔見知りの関係においては,会食人数が小さいと,自己表現意識が促進される傾向であった。親しい関係においては,人数に依存せずに服装選択をしている傾向であった。
【方法】2022年N県において大学生・高校生(男女351名)を対象に質問紙調査を行った。会食人数を2水準(2名,4名),会食者との心理的距離を3水準(初対面,顔見知り,親しい)と設定した。服装決定の要因を社会的調和,個人的嗜好の2つに分け,回答は5件法とし,x²検定を行い分析した。
【結果】会食人数によらず,他者との心理的距離が小さいほど,服装選択において社会的調和は小さく,個人的嗜好が大きくなった。逆に,会食人数によらず,心理的距離が大きいほど,服装選択において社会的調和が大きく,個人的嗜好が小さくなった。初対面において会食人数が大きいほど,服装選択に同調傾向が強かった。顔見知りの関係においては,会食人数が小さいと,自己表現意識が促進される傾向であった。親しい関係においては,人数に依存せずに服装選択をしている傾向であった。