講演情報

[P-076]衣服のリユース促進に関する研究(第2報)補修・修繕策の普及に向けた検討

*畑 久美子1、花田 美和子2、水沼 千枝2、小町谷 寿子3、錦見 淳子4、伊藤 陽子5 (1. 愛国学園短大、2. 神戸松蔭大、3. 名古屋葵大、4. 名古屋学芸大、5. 陽子のDESIGN)

キーワード:

古着、リサイクル、リユース、リペア

目的 衣服のリユース促進に向けた取り組みの一つとして、「衣服交換会」は有効な手段であることが確認できたが、一方で、「交換されない衣服」も多く残る結果となった。持続可能な衣生活を目標としたとき、衣服の生産から着用、再利用に至る循環システムのデザインが必要となる。そこで、第2報では、「衣服交換会」において「交換されない衣服」のリユース促進のための、補修や修繕の実践および効果の検証を行う。
方法 「交換されない衣服」には、襟ぐりや袖口などの部分的な汚れ、色褪せ、毛羽立ち、毛玉などの損傷がみられることが特徴として挙げられた。そのような衣類を、自分(家庭・地域)で補修・修繕する方法やシステムを考案、実践し、事例を収集する。
結果 汚れやシミのある衣類はひも状に裂き、裂き織りやタッセルチャーム制作のワークショップに利用した。また、古着から汚れや傷のない部分を使用し、授業において帽子や避難アイテムなどを制作する材料として用いた。着用しなくなった自分の古着を違うアイテムに変更できることも、実習のために生地を購入しなくても良いという点でも学生に気づきが生まれた。古着がなかった学生も、これまでの制作物で残った布を活用して制作することで小さな生地で違うアイテムに生まれ変わらせることができることに気づくことができたという感想が多かった。