第65回近畿産業衛生学会

学会長挨拶

第65回近畿産業衛生学会
学会長のご挨拶
長谷工クリニック 西田和彦                   


 昨年の近畿産業衛生学会は、選挙がある年だったために8月末に予定したところ台風に見舞われ12月に延期となりましたが、今年はその心配がない11月に開催いたします。気候の良い時期ですので是非ともご参加いただきたいと思います。

 さて少子高齢化、生産年齢人口の低下が続いている日本では、「人生 100 年時代」や「生涯現役社会」という言葉をよく耳にするようになりました。「生涯現役社会」実現のために高齢者が退職後も元気に生きがいをもって地域社会に参加する方策などがよく検討されますが、現役世代の働く人に対して我々産業保健職は、常日頃から病気に苦しむことなく健康で職務を全うできるように健康管理、健康教育や保健指導などを行い、「生涯現役社会」の礎を築く非常に重要な役割を担っていると考えます。しかしながら、中高年労働者は段々と生活習慣病、心疾患・脳疾患や悪性疾患などの有病率が高くなり、やがて身体機能低下に関わる問題も発生します。また、女性特有あるいは男性特有の健康課題もあります。

 そこで今回、「生涯現役社会に向けた産業保健の取り組み」というテーマで教育講演、基調講演、シンポジウムを企画しました。生活習慣病、労働災害、乳がんに対する専門の先生方をお招きしますので最新の知見を学ぶ機会にしていただきたいと思います。シンポジウムでは女性特有の健康課題についても検討したいと思います。一般演題は、このテーマに沿ったものはもちろん、そうでなくても是非とも日頃の研究成果などを発表していただければと思います。多くの応募をお待ちしています。懇親会も開催する予定です。なお今回は現地参加のみでの開催となります。多くの皆様のご参加を心よりお待ちしています。