講演情報
[学校保健体育-A-11]多様な学習者が共に学びあうための教材開発(哲)ルールや条件の設定をとおして
*森田 啓1、高橋 浩二2、中島 早苗5、戸枝 美咲6、佐藤 和4、小谷 恭子8、河鰭 一彦7、畑 孝幸3 (1. 大阪体育大学、2. 長崎大学、3. 東海学園大学、4. 千葉工業大学、5. 共立女子短期大学、6. 日本女子大学、7. 関西学院大学、8. 帝塚山学院大学)
体育・保健体育において、子どもたちの技術、体力、モチベーションに大きな個人差があることが指摘される。しかし、子どもを取り巻く環境の変化を考慮すれば、この個人差を前提に実施する必要があるだろう。幼少年期に近所の公園、空き地で友達と遊ぶ機会・場所はかつてと比較すれば激減している。運動教室やスポーツクラブなどで身体を動かさざるを得ない。そうすると家庭の経済力によって身体活動経験・能力は影響を受ける。身体的発達には個人差が大きいのに加え、新自由主義によってその差は拡大している。身体に関して非常に大きい格差がある。その子どもたちが一斉に取り組むのが体育である。この非常に大きくなっている「身体的な違い」を前提に体育・スポーツを考える必要がある。
重要なことは、これらの個人差をマイナスと捉えるのではなく、この特徴を活かし、「教え合い、学び合い」を基本とし、受講生全員が当初の技術、体力、モチベーションから向上することをめざすことであろう。この「教え合い、学び合い」が生じる環境、条件の整備が重要と考える。たとえば、サッカーにおいては、運動部活動等の経験者とそれ以外の学生を均等にグループ分けし、最初は「2タッチ&グラウンダー」という条件でゲームを開始する。続けて触れるのが2回という制限は、経験者のドリブルを不可能にし、グラウンダーは長いパスを制限する。必然的にショートバスをつなぐスタイルになる。短い正確なパス、トラップ、スペースへの動きが必要になり、経験者はアドバイスし、それ以外の者はわからないこと、できないことを質問することでチームのレベルアップにつながる。個人やチームのレベルアップに応じて、条件を変更することで、より高度なパフォーマンスを発揮したい。
さらに、既存のスポーツを実践するだけでなく、新しいゲームを創出したり、ルール・条件を変更したりするなど、さまざまな工夫を凝らした実践を試みたい。
重要なことは、これらの個人差をマイナスと捉えるのではなく、この特徴を活かし、「教え合い、学び合い」を基本とし、受講生全員が当初の技術、体力、モチベーションから向上することをめざすことであろう。この「教え合い、学び合い」が生じる環境、条件の整備が重要と考える。たとえば、サッカーにおいては、運動部活動等の経験者とそれ以外の学生を均等にグループ分けし、最初は「2タッチ&グラウンダー」という条件でゲームを開始する。続けて触れるのが2回という制限は、経験者のドリブルを不可能にし、グラウンダーは長いパスを制限する。必然的にショートバスをつなぐスタイルになる。短い正確なパス、トラップ、スペースへの動きが必要になり、経験者はアドバイスし、それ以外の者はわからないこと、できないことを質問することでチームのレベルアップにつながる。個人やチームのレベルアップに応じて、条件を変更することで、より高度なパフォーマンスを発揮したい。
さらに、既存のスポーツを実践するだけでなく、新しいゲームを創出したり、ルール・条件を変更したりするなど、さまざまな工夫を凝らした実践を試みたい。
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