講演情報

[1K0101-04-04]最新溶媒抽出法の貴金属分析への適用:イオン液体及び深共晶溶媒

○仲表 俊幸1、武村 勝則1、小野 浩2、西谷 大輔3 (1. 三井金属株式会社、2. 日比製煉株式会社、3. 彦島製錬株式会社)
司会:高崎 康志(秋田大学)

キーワード:

イオン液体、深共晶溶媒、貴金属

貴金属は耐熱性、耐食性などの特異的な性質から自動車用触媒や電子材料などで利用されている。しかし将来の資源枯渇の懸念や不安定な供給により、使用済み製品などから回収、再利用の需要が高まっている。
 高価格かつ変動の大きい貴金属は、分析精度が損益に大きく影響する。高精度分析法として、乾式試金法、テルル共沈法など貴金属を主成分から分離・定量する方法を用いているが、近年は作業負荷・環境負荷の少ない分析方法が求められている。多様な貴金属試料を扱う企業分析部門として、高精度かつ環境に配慮した貴金属分析方法の開発は急務である。さらに分析値妥当性の証明には、貴金属分析技術の継続した蓄積が必要である。
 そこで溶媒抽出の優れた分離特性から、不燃性・不揮発性のイオン液体(IL)及び深共晶溶媒(DES)に注目した。ILはTOMACを、DESにはTOPOとHTTA及び4-ベンゾイルピリジンとチーモルの混合物を用いた。
 水相の塩酸濃度を最適化し、多くの貴金属を高効率で有機相へ抽出可能とした。有機相の貴金属は水相へ逆抽出または完全分解で定量した。その結果を認証物質に適用し、良好な値が得られた。また貴金属の抽出機構に関して若干の考察も加えた。