講演情報
[2K0101-11-05]ハイパースペクトル衛星画像によるチリ斑岩銅鉱床ベルトでの熱水変質帯の高精度マッピング法
○岸本 将英1[博士課程]、久保 大樹 1、小池 克明1 (1. 京都大学)
司会:木﨑 彰久(秋田大学)
キーワード:
EnMAP衛星画像、熱水鉱床、非線形スペクトル分離、半教師あり解析、鉱物マッピング
脱炭素社会の実現化に向けて金属資源の一層の需要増加が見込まれており,特に銅の安定供給が重要となっている。しかし,地表に鉱床兆候が現れにくい場所や地下深部に探査対象が推移しており,新たな鉱床の発見は困難になってきている。そのため地表兆候を詳細に抽出でき,鉱床に関連した熱水変質鉱物を正確に識別し,鉱床存在の可能性が高い場所を特定できる広域探査の精度向上が不可欠である。これにハイパースペクトル衛星画像の高度利用が有効となるが,地形効果や多重散乱に伴う反射率の非線形性が画像に強く及んでおり,鉱物識別精度を低下させている。そこで本研究では,次世代型ハイパースペクトルセンサの一つのEnMAPによる衛星画像を用い,物理モデルによる非線形性の低減とスパーススペクトル分離法を組み合わせた鉱物識別法を開発した。これをChuquicamataなどの規模鉱山を含むチリの斑岩銅鉱床ベルトに適用したところ,カリ,フィリック,粘土化,プロピライトの各変質帯を構成する主要鉱物を詳細に抽出でき,その空間分布は既往の地質モデルと整合することを明らかにできた。よって,本手法により熱水変質帯構造を把握し,鉱床賦存域を効率的に絞り込める可能性が示された。
