講演情報
[3K0301-07-02]ナノろ過膜プロセスを用いた使用済みリチウムイオン電池からのリチウム回収
○宮本 竜馬1,2[博士課程]、吉崎 友哉1、岩井 久典2、髙谷 雄太郎3、所 千晴2,3 (1. 東レ株式会社、2. 早稲田大学、3. 東京大学)
司会:打越 雅仁(東北大学)
キーワード:
リチウムイオン電池、リチウム、リサイクル、ナノろ過、膜分離
Liはリチウムイオン電池(以下、LiB)の主要元素であり、EV普及に伴い需要が急増している。Liは従来、鉱石や塩湖から抽出されるが、使用済みLiBは将来の重要資源である。NF膜は多価イオンを除去しつつ一価イオンを部分的に透過するが、従来膜は耐薬品性が低く酸性条件での利用が困難で、Li選択性も不十分であった。東レは耐酸性を約5倍、Li選択性を約1.5倍向上した新規NF膜を開発し、酸性条件下でのLiBリサイクルに適用した。使用済みLiBの酸浸出液をNF膜に供給すると、Liリッチな透過液と多価イオンリッチな非透過液に分離されるが、Liは非透過液にも一部残存するため、Li回収率を高めるには非透過液からLiを更に回収する必要がある。本研究では非透過液を循環しながら希釈水と硫酸の添加を制御することで、多価イオンの濃度上昇に起因する浸透圧上昇を抑制しながら効率的にLiを分離回収するバッチプロセスを提案した。この方法により、使用済みLiB酸浸出液からLiを高純度・高回収で分離可能であることを実証した。発表では新規NF膜モジュールを用いた酸模擬液での分離性能とプロセス設計上の考察を報告する。
