講演情報

[3K0301-07-03]イミノジ酢酸系キレート樹脂を用いたスカンジウム回収プロセスの最適化

○渡邉 寛人1、浅野 聡1、邑瀬 邦明2 (1. 住友金属鉱山株式会社、2. 京都大学)
司会:打越 雅仁(東北大学)

キーワード:

スカンジウム、キレート樹脂、吸着、溶離

住友金属鉱山では、ニッケル酸化鉱からHPAL(High Pressure Acid Leach)法を用いてニッケルを回収するプロセスの工程液(硫酸酸性溶液)に含まれるスカンジウムイオンSc(III)をイオン交換樹脂法により回収している。演者らはこれまで、イミノジ酢酸系キレート樹脂を用いた金属イオンの吸着・溶離の各挙動の詳細について報告した。本研究では、吸着から溶離までを一貫して実施した際のスカンジウムの回収率および吸着・溶離における温度の影響の把握を目的とし、ジャケット付きのカラムを用いて吸着操作と3段階の溶離操作を実施した。吸着操作は低温で行い、溶離操作ではまず、低濃度の硫酸溶液でAl(III)および2価の金属イオンを溶離し、ついでCr(III)を溶離しない程度の硫酸溶液でSc(III)を溶離したあと、高濃度の硫酸溶液による高温での処理でCr(III)を溶離する手順が適切であり、これにより7割のスカンジウムを回収した。溶離挙動の解析により、吸着温度によるキレート形成時の形態の違いが示唆された。