講演情報

[3K0308-11-01]スピノーダル分解型循環系の熱力学とエネルギー変換システムへの応用の可能性

○松尾 伸也1、奥山 勇治2 (1. 大阪大学名誉教授、2. 宮崎大学)
司会:佐々木 秀顕(愛媛大学)

キーワード:

先進的 古典熱力学、ソフトマター イオニクス、波の干渉、ブラックホール エントロピー、核融合

組成差が小さく構造も酷似する異種の2相が共存する系では、Gibbsの古典熱力学からすると一見不可思議な現象が観察されている。外界とのイオンの多少のやり取りは避けられない一般的な実験状況に着目して、我々は異種2相界面の面積に比例する(エンタングルメント)エントロピー, Sentangleの概念を導入した。ブラックホールの事象の地平面でのエントロピー生成/消失を参考にしている。スピノーダル分解の初期には、正弦波型の濃度揺らぎが生じて成長していく。そこに多量のイオンの流入/流出が加わるとSentangleの発生場所である異種相界面の位置は変化するので、体積に比例する振動/波動のエントロピーSvib.waveが新たに生じる。結果として、Gibbsエネルギーの駆動力により濃度は初めの均一状態へと戻る。このような濃度の増加減少の繰り返しにより濃度波が出現する。本研究ではプロトンを導入したガラスに直流電流および交流電流を流すことにより、振動する濃度波の出現とその波動性を検証できた。本研究の原理と結果は、触媒、固体イオニクス、核融合などの種々のエネルギー創生システムへの応用の可能性を示唆している。