講演情報

[3K0401-08-07]リチウムイオン電池用正極の水中超音波剥離における溶媒浸漬前処理の効果

○山田 由香1、近藤 康仁1、近藤 広規1 (1. 株式会社 豊田中央研究所)
司会:篠田 弘造(東北大学)

キーワード:

リチウムイオン電池、正極、電極剥離、水中超音波処理、ダイレクトリサイクル

電気自動車の普及や蓄電池利用の拡大に伴い、リチウムイオン電池の使用量は今後さらに増加すると予想されている。電極材料を元素レベルまで分解せずに再利用するダイレクトリサイクルにおいては、集電体と電極合材を効率よく分離する前処理技術が重要である。本研究では、水中超音波処理を基盤とした電極剥離プロセスの高速化を目的として、溶液浸漬を前処理として併用した水中超音波処理に着目し、剥離挙動および溶液特性との関係について検討した。
その結果、本手法では短時間の超音波処理により電極合材が集電箔界面で剥離し、溶液濃度を低減した条件においても剥離効果が得られることを確認した。剥離挙動は溶液とバインダーとの相溶性指標との間に一定の相関を示したが、それだけでは十分に説明できない挙動も認められた。また、本手法では合材を水中で剥離・回収できるため、溶液の汚染や廃液処理を回避でき、溶液使用量の低減および再利用が可能である。以上より、本手法はダイレクトリサイクルに向けた電極分離前処理技術として有望である。