オーガナイズドセッション
実応用から基礎まで画像センシングの新しい応用&技術革新について期待が高まるテーマを選りすぐり、講師の方々にご講演いただきます。

オーガナイザー:西田圭吾 ⽒
(理化学研究所)
概要:AIの急速な進展により、大規模計算リソースの運用・管理は、研究・産業の両面でますます重要になっています。本セッションでは、機械学習基盤や学術クラウドに加え、実験室自動化を支える計算基盤など、異なる現場における設計・構築の実践を取り上げます。各登壇者には、運用・管理を見据えて設計に携わる立場から、構成や方針を考える際に重視した点や、検討・構築の過程で直面した課題、現場での工夫について、それぞれの経験をもとに紹介いただきます。
講演

機械学習のための計算基盤の開発
登壇者:上野 裕一郎 氏
(株式会社Preferred Networks)
概要:増大する機械学習の計算需要に応えるべく、PFN では社内計算基盤の開発・運用を継続してきた。2024年にその知見を活かしたクラウドサービス「Preferred Computing Platform (PFCP)」を公開し、現在これを社内計算基盤としても利用している。本講演では、大学研究室での経験も交えつつ、PFN における Kubernetes クラスタの開発と運用について紹介する。

学術クラウド基盤mdx IIの設計と運用
登壇者:高橋 慧智 氏
(大阪大学)
概要:mdx II は9大学・2研究機関が産学官連携のために共同運用するクラウド基盤であり、 全国の研究者に計算資源を提供している。mdx IIは仮想化基盤としてOpenStackを採用し、 GPUノード・CPUノード・並列ファイルシステム・オブジェクトストレージ等から構成される。 本講演では、mdx II の設計判断とその背景、ならびに実際の運用を通じて見えてきた課題を率直に紹介する。

実験室自動化を目指した計算機との試行錯誤
登壇者:尾崎 遼 氏
(理化学研究所)
概要:生命科学分野において、実験操作のみならず実験室全体をAIエージェントが管理する自律実験室の構築を目指している。本講演では、センサーや装置群と計算基盤を接続し、リアルタイムに実験室を制御する環境づくりの中で直面した試行錯誤を紹介する。特に、セキュリティやプライバシーを考慮したローカルモデルの運用や、リアルタイム制御、試薬劣化への対応など、研究者の立場から見えた計算機インフラの課題を共有する。

オーガナイザー:福原吉博 ⽒
(産業技術総合研究所 / キャディ株式会社)

オーガナイザー:八木 拓真 ⽒
(産業技術総合研究所)
概要:AIの高度化により、多くの作業の自動化・代替が期待されています。しかし、人が関与する領域においては、人が画像センシングシステムをどのように受け入れ、活用するかという視点が不可欠です。本セッションでは、アクセシビリティ、現場作業、医療の第一線で人とAIの協調に取り組む3名の講演者をお招きし、人に使われる画像センシングシステムのあるべき姿について、ご講演と議論をいただきます。
講演

視覚障害者のMap-less Navigation System実現のための協調インタラクション
登壇者:栗林 雅希 氏
(早稲田大学)
概要:本講演では、未知の場所でも運用可能な視覚障害者向け案内システムについて解説する。これまでにも多くの視覚障害者のためのナビゲーションシステムが提案されてきたが、その多くは事前に整備された地図情報や専用インフラを前提としている。そのため、地図の作成や更新、インフラの設置・維持に高いコストが必要となり、利用可能な場所が限定されている。そこで本講演では、周囲の環境をリアルタイムに認識しながら必要な地図を自動生成し、視覚障害者を案内するシステム(Map-less Navigation System)を提案する。さらに、周囲の人の動きなど、視覚障害者ユーザには認識できるがシステムには認識できない情報をシステムに伝える協調インタラクションの枠組みについても説明する。加えて、本技術を支える基盤として、コンピュータビジョン(CV)技術を用いた経路認識手法についても紹介する。

フロントラインワーカーに寄り添うセンシング活用作業支援
登壇者:伊藤 良起 氏
(株式会社日立製作所)
概要:デジタルツインやウェアラブルセンシング等を活用した作業支援技術の開発・PoC事例をご紹介します。本事例の狙いは、現場で働くフロントラインワーカーの作業を技術で代替することではなく、技術を使う方々の判断を支援し、安心・安全に働ける環境づくりを後押しすることにあります。人が使う、人に寄り添った技術であるために、研究所での試作と現場での検証で生じたギャップや課題、その対応を事例ベースでご紹介します。

医用画像処理における人-AI協働の最新事例と課題
登壇者:Kim Wonjik 氏
(産業技術総合研究所)
概要:本発表では、医用画像処理を中心に、人とAIが協働する最新の事例を紹介する。医師、患者、医療機器メーカーといった多様な立場からの視点を取り上げ、それぞれが直面する課題や期待について議論する。また、人-AI協働における信頼性の問題や、その克服に向けた取り組みについても具体的に解説する。多角的に医療現場でのAI活用の現状と今後の展望を考察する。
