講演情報
[1D-03]自己教師あり対照学習を活用した多変量時系列の部分セグメンテーション
*加藤 翼1、松原 靖子2、櫻井 保志2 (1. 大阪大学大学院情報科学研究科、2. 大阪大学産業科学研究所)
発表者区分:学生
論文種別:ロングペーパー
インタラクティブ発表:あり
論文種別:ロングペーパー
インタラクティブ発表:あり
キーワード:
多変量時系列セグメンテーション、自己教師あり対照学習、表現学習、クラスタリング
物理センサーが生成した時系列データは多様な状態パターンに変化し,各時刻での状態の識別可能な特徴を持つため,対象物の現在の状態や過去の状態遷移の認識が対象物の行動理解や未来の状態予測に役立つ. 本論文では自己教師あり対照学習を活用し,多変量時系列から複数の潜在状態と状態数を自動で特定し,部分時系列の状態遷移の解析手法を提案する. 時系列データは局所的・長期的なパターン, トレンドの変動, ノイズ成分などの複雑な要因が絡むため, 普遍的なパターン情報を正しく捉えるためにノイズ除去モジュールや局所的・長期的なパターンの特徴抽出, 状態数と状態検知を同時に学習する. 教師なし学習であるためラベル付きデータや状態数が不要であり,分割窓を用いた部分時系列の特徴抽出,潜在空間上でクラスタリングによって異なる時刻の同一パターンを同じ状態として認識し, パターンの誤検出を抑制した. 実データを活用した実験により,提案手法が時系列データの長さに依存せず,既存手法と比較して高精度であること, 同一のパターンを検知できること, 特徴空間上で視覚的にもパターン変動の情報を保持していること, パターン数が既知の場合の検出と精度の差が見られないことを明らかにした.