講演情報

[1D-04]動的モード分解による時系列異常検知のための説明可能なフレームワーク

*川上 隼1、Bou Savong2、天笠 俊之2 (1. 筑波大学システム情報工学研究群 、2. 筑波大学 計算科学研究センター)
発表者区分:学生
論文種別:ロングペーパー
インタラクティブ発表:あり

キーワード:

時系列データ、異常検知、説明可能性

時系列データの急速な普及に伴い、そのデータの信頼性を確保するためのリアルタイム異常検知技術の重要性が高まっている。既存の異常検知手法は異常の検出には優れているものの、その異常な観測値の根本的な原因を説明する手法は限られていた。本研究では、動的モード分解を用いて、異常と判定されたデータポイントの背景にある潜在的なダイナミクスを特異値によって説明する新たなアプローチを提案する。この手法は動的モード分解によって計算した予測値と異常な観測値を比較することで、説明となるべき特異値を算出する。従来の手法が次元の部分空間などを用いて説明するのに対し、提案手法では特異値を説明とすることで、周期性やトレンドなどを考慮した説明を可能とした。実験では、説明となる特異値の影響力が強い次元を特定し、実際の異常となる次元との正誤率を比較することで、提案手法の説明可能性を証明した。