講演情報
[2K-01]画像を再利用した偽情報の検出に対する情報補完を用いた精度向上手法
*渡邉 祐太1、矢崎 孝一1、佐々木 佑樹1、北島 信哉1 (1. 富士通株式会社)
発表者区分:一般
論文種別:ロングペーパー
インタラクティブ発表:あり
論文種別:ロングペーパー
インタラクティブ発表:あり
キーワード:
ファクトチェック、フェイクニュース、偽情報検知、ソーシャルメディア、Out-of-Context misinformation
近年,自然災害や政治,公衆衛生など,様々な分野において偽情報が大きな社会問題になっている.偽情報に対抗するために,多くの団体がファクトチェック活動を行っているが,人手によるファクトチェックには膨大な時間がかかるため,その自動化の研究が進められている.中でも,画像を異なる文脈で再利用する文脈外(OOC: Out-of-Context)誤情報は手軽に作成できることから,典型的な偽情報であり,OOC 誤情報を自動的に判定する技術も盛んに研究されている.従来研究として,大規模視覚言語モデルを利用してOOC 誤情報の判定とその根拠説明文を生成するSNIFFER があげられるが,SNS 投稿は短文が多く,背景情報が欠落しがちであるため,十分な精度が得られないという課題があった.そこで本稿では,テキストと画像からなるSNS 投稿をOOC 誤情報の判定対象とし,SNS 投稿の内容や場所,時間の情報を補完することで判定精度を向上する手法を提案する.性能評価の結果,提案手法では0.80 という高い精度でOOC 誤情報を判定できることを確認した.