[2L]プライバシ保護技術

15:10 〜 15:35

[2L-05] k-匿名化のためのインクリメンタルなミクロアグリゲーションアルゴリズムの提案

*車谷 瞭文¹、吉本 廣雅、合田 和生¹ (1. 東京大学大学院情報理工学系研究科電子情報学専攻合田研究室)

発表者区分：学生
論文種別：ロングペーパー
インタラクティブ発表：あり

キーワード：

k匿名性、データセキュリティ、プライバシ

本研究では、データプライバシー保護手法として広く利用されるk-匿名化を効率的に実現するため、インクリメンタルなミクロアグリゲーションアルゴリズムを提案する。従来のミクロアグリゲーションアルゴリズムは、データの追加を考慮していない場合が多く、データの追加による実行時間の増加やスケーラビリティの課題があった。これに対し、本研究では複数のインクリメンタルアルゴリズムを設計・実装し、医療データを用いて追加データ処理時の情報損失と実行時間のトレードオフを評価した。その結果、アルゴリズムであっても、実行時間を大幅に短縮しつつ、情報損失を抑制できる可能性があることが示された。本研究は、大規模データセットにおけるk-匿名化の効率的な適用を可能にするとともに、データプライバシーの向上に向けた新たな指針を提供するものである。