講演情報

[3J-03]自転車盗難の地理的分布と要因分析

*名倉 幸大1、村山 太一2 (1. 横浜国立大学 理工学部、2. 横浜国立大学 大学院環境情報研究院)
発表者区分:学生
論文種別:ロングペーパー
インタラクティブ発表:あり

キーワード:

地理情報、犯罪分析、計算社会科学

日本国内における自転車盗難は,近年増加傾向にあり,加えて検挙率の低さが課題となっている.
本研究は,こうした現状を踏まえ,神奈川県内の町丁目単位での盗難発生データと地理情報データを統合し,自転車盗難の発生要因を明らかにすることを目的とする.
分析の結果,盗難リスクは地域の人口密度や商業施設・大学などの有無によって変動することが明らかになった.
さらに,郊外では大学の存在が盗難リスクに大きな影響を与える一方で,都市部ではその影響が相対的に小さいなど,地域ごとに発生要因の影響の大きさが変動することが確認された.
また,8,9月に発生率が高い地域は大学等の学校の影響が大きいなど,季節要因の影響も示唆された.
本研究で得られた知見は,地域ごとの特性を考慮した効果的な防犯戦略の構築に寄与することが期待される.