講演情報
[4F-02]パーソナライズ推薦におけるランダムウォークの経路長を用いた全体重要性と起点近接性の影響の制御
*山下 剛志1、金子 晋丈2,3 (1. 慶應義塾大学大学院理工学研究科、2. 慶應義塾大学理工学部、3. 慶應義塾大学デジタルメディア・コンテンツ統合研究センター)
発表者区分:学生
論文種別:ロングペーパー
インタラクティブ発表:あり
論文種別:ロングペーパー
インタラクティブ発表:あり
キーワード:
グラフデータ、推薦モデル、ランダムウォーク
グラフでのパーソナライズ推薦において,ユーザの注目ノードを起点としたランダムウォーク (RW) は汎用的で高速な解析手法である.特に,RWの分布により各ノードの重要度を定量化する Personalized PageRank (PPR) は全体重要性と起点近接性の高いノードを決定するが,両者の影響を単調にバランスすることは困難である.そこで本研究は,RWの経路長によってPPRベクトルにおける起点ノードの影響が変化することに注目して,全体重要性と起点近接性がPPRベクトルに与える影響を単調にバランスする手法を提案する.映画の評価データセットを用いたケーススタディではRWの平均経路長が短いほど起点ノードと直接関連が強いノードのPPR値が高くなることが示された.また,9種類のデータセットを用いた評価では,RWの平均経路長を1.05から100まで変化させることで,PPRベクトルと全体重要性を表すPageRankベクトルのコサイン類似度が最大で0.001から0.78まで単調に変化することが明らかになった.