講演情報
[4H-02]問題解説文に対する空所補充問題の生成による読解力向上の評価
*佐藤 寿樹1、北山 大輔1 (1. 工学院大学)
発表者区分:学生
論文種別:ロングペーパー
インタラクティブ発表:あり
論文種別:ロングペーパー
インタラクティブ発表:あり
キーワード:
学習支援、読解力、空所補充問題、大規模言語モデル
本研究では,学習過程における問題演習にて,出題者および学習者の課題を解決するための手段として,既存の問題解説文を空所補充問題化する手法を提案する.従来,出題者は学習者のために多数の類題を用意する必要があり,学習者は類題をいくつも解くことに時間的制約がある,加えて,学習者は問題を解いても解説文を十分に読まずに理解しないという課題がある.そこで,本手法により,問題の解説文を空所補充問題化し,類題の代わりとして,出題者の負担軽減と学習者の効果的な学習環境の提供を可能にする.空所補充化解説とは,解説文内に空所を作り,その箇所を補充するという能動的な学習行為を促し,読解力の向上を目的とした解説である.また,それを学習者に解かせるという面において,一種の問題としての側面を持つ.本稿では,問題演習において空所補充化解説を提示することで,学習者の十分な解説読みを促進し,読解力を向上させることができるかを評価する実験を実施した.結果として,空所補充化解説を提示したグループの方が通常の解説を提示したグループよりも解説文章の内容を記憶しており,空所補充化解説が十分な解説読みを促進し,読解力を向上させたことが示唆された.