講演情報
[5H-04]Eval-QUEST: 学生の発問を促進するリアルタイム質問投稿と学生間相互評価の提案
*井上 沙紀1、王 元元2、白井 詩沙香4、河合 由起子3,4、角谷 和俊5 (1. 関西学院大学 大学院、2. 山口大学、3. 京都産業大学、4. 大阪大学、5. 関西学院大学)
発表者区分:学生
論文種別:ショートペーパー
インタラクティブ発表:あり
論文種別:ショートペーパー
インタラクティブ発表:あり
キーワード:
e-Learning、ブレンディッドラーニング、質問行動支援、リアルタイム質問、相互評価
我々は,大学の講義中における学生の質問行動を向上させることを目的に,学生がリアルタイムで質問の共有と学生間相互評価を行う「Eval-QUEST」を提案する.日本の従来の教育環境では,一方向的な授業スタイルや受動的な学習態度の影響で,学生が質問をためらう傾向がある.この問題に対し,本研究では授業中にボットを活用することで,学生が積極的に質問できる学習環境を提供し,学生の質問の質と量の向上を目指す.我々は,関西学院大学の1年次講義におけるEval-QUESTの実施を通じて収集した質問データを分析し,量的・量的評価の結果,以下の知見を得た:(1) 質問が授業後半に投稿されるほどリアクション数が減少する傾向が見られた,(2) 質問の投稿およびリアクションの傾向は授業ごとに異なる,(3) 総質問数が増加するほど,各質問へのリアクション数が低下する,(4) 内容が具体的かつ講義に関連性の高い質問ほど,高く評価される.さらに,学生アンケートの結果から,この方式が質問意欲や学習意欲の向上に寄与したと評価された一方で,負担感には個人差が見られることが示唆された.