講演情報

[6A-04]rexLSTM: xLSTMに基づくマルチタスク学習を用いた関係抽出

*林 知司1、宮森 恒1 (1. 京都産業大学大学院 宮森研究室)
発表者区分:学生
論文種別:ロングペーパー
インタラクティブ発表:あり

キーワード:

マルチタスク学習、xLSTM、関係抽出、固有表現認識

テキストからエンティティ間の関係を抽出する関係抽出(RE: Relation Extraction)は,知識グラフの構築や様々なイベントの問題点や対処法の発見につながるため重要である.従来研究では,固有表現認識と関係抽出のタスクをマルチタスク学習で実現する手法が提案されており,それまでの既存手法より高い性能を示している.しかし,この手法は,共有層とタスク固有の層の個数の均衡に影響される課題があり,関係抽出タスクでは必ずしも十分な性能を示せていない.そこで,本稿では,xLSTMがもつ指数関数的ゲートと強化されたメモリ構造を活かしつつ,タスク固有の層の知識を別のタスク固有の層でも活用した手法を提案する.具体的には,共有層にxLSTMブロックを配置し,固有表現認識のための層からの出力を関係抽出のための層へ直接接続することにより,関係抽出のための効率的な学習が期待できる.実験では,固有表現認識と関係抽出のためのデータセットを用いて,従来手法との性能を比較することにより,提案手法の有用性を検証する.