講演情報

[6G-02]クラスタを考慮した転移学習による個人嗜好のベイズ最適化

*山崎 悠人1、伊藤 寛祥2、松原 正樹2、南部 優太3、幸島 匡宏3、蔵内 雄貴3、山本 隆二3、森嶋 厚行2 (1. 筑波大学大学院 情報学学位プログラム 融合知能デザイン研究室、2. 筑波大学 図書館情報メディア系、3. NTT人間情報研究所)
発表者区分:学生
論文種別:ロングペーパー
インタラクティブ発表:あり

キーワード:

ベイズ最適化、転移学習、嗜好推定

群衆の個人嗜好モデルを得ることは,嗜好の獲得やより良いユーザ体験の実現など,様々な用途において重要な問題である.しかし,群衆についての事前知識がほとんどない状況で嗜好モデルを得る際は,コールドスタート問題が生じ,群衆にとって不快な問い合わせが発生する可能性がある.その問題に対処するための手法として,嗜好の類似度に基づいてクラスタリングされた人々の情報を利用する手法CBOが存在するが,クラスタの情報を正しく利用できない場合に嗜好の最適化に失敗する可能性がある.本稿では,その問題に対処するためにCBOを拡張した手法を提案する.提案手法ではクラスタ間の分散を考慮することで,CBOよりも回答者が利用すべきクラスタをより正確に把握することができる.複数のデータセットで実験を行った結果,CBOと比較して最適化に失敗する人の数を最大で37.4パーセント減らすことに成功した.また,クラスタの情報をより効果的に利用できるデータの条件について議論した.