講演情報
[6J-01]収支表比較によるRAG構築手法と資産運用アドバイス生成の検証
*三輪 樹理音1、栗 達2、熊本 忠彦3、河合 由起子1 (1. 京都産業大学、2. 福岡大学、3. 千葉工業大学)
発表者区分:学生
論文種別:ロングペーパー
インタラクティブ発表:あり
論文種別:ロングペーパー
インタラクティブ発表:あり
キーワード:
RAG、LLM、資金運用アドバイス生成
本研究では,家計の改善をアドバイスする専門家の文章と家計簿の収支表データからRAGを構築することで,大規模言語モデル(LLM)に基づく資産運用アドバイスの生成を目的とする.RAGの構築は,Web上のファイナンシャルプランナー(FP)による計900件の相談記事をスクレイピングし,相談者の相談文だけでなく,相談者の性別や家族構成といった基本情報,家計簿の表画像,およびFPによるアドバイス文を取得する.次に,家計簿の表画像から収支表データを抽出し,収支表データを含むこれら相談内容からPineconeよりベクトルデータベースを構築する.さらに,アドバイス文と収支表データから指定された項目の削減額と削減割合を算出し,同様にベクトルデータベースに追加する.構築したベクトルデータベースにより相談内容を拡張しLLMに投入することで,具体的な削減額を含むような現実的な資産運用のアドバイスを生成する.本稿では,提案手法により構築したRAGを用いて資産運用アドバイスを生成するプロセスを,GPT-4oとLlama3の2種類のLLMで実装し検証する.これにより,RAGに含まれる家計相談事例の文章および関連する表に基づく資産運用支援の応用可能性について考察する.