講演情報

[6L-02]段階的なユーザペルソナ予測に基づいたLLMベース推薦手法

*徐 雲帆1、牛尼 剛聡2 (1. 九州大学大学院芸術工学府、2. 九州大学大学院芸術工学研究院)
発表者区分:学生
論文種別:ロングペーパー
インタラクティブ発表:あり

キーワード:

推薦システム、大規模言語モデル、ユーザペルソナ

従来の代表的な推薦システムでは,多次元ベクトルを用いてユーザプリファレンスを表現し,アイテム推薦を行う.しかし,この方法には限界が存在し,特に推薦の根拠を説明する透明性に欠ける点が指摘されている.対照的に,大規模言語モデル(LLM)は,言語処理の下流タスクにおいて,自然言語の形で処理を行うことができ,ユーザプリファレンスの透明性向上に寄与する新たな可能性を示している.ユーザプリファレンスはユーザのペルソナの一部として理解されるため,正確かつ推薦タスクに役立つペルソナ情報を獲得することが,LLMを用いた推薦システムにおいて特に重要である.推薦に関わるユーザのペルソナは多様な影響要素を含むため,その獲得と改善は,段階的な予測ステップを通じて実現する必要があると考えられる.本論文では,段階的なユーザペルソナの推定を導入することで,透明性の高いLLMベースの推薦システムを提案する.我々はGPT-4oを基盤としてシステムを構築し,ユーザから収集したデータを用いて評価実験を行った.その結果,提案手法の有効性が確認され,ペルソナ情報の活用による推薦精度の向上が示された.