講演情報
[7K-04]大規模言語モデルのアライメントによる運動促進メッセージ最適化
*岡田 拓也1、瀧本 祥章2、倉島 健2、戸田 浩之1 (1. 横浜市立大学データサイエンス学部、2. 日本電信電話株式会社, NTT人間情報研究所)
発表者区分:学生
論文種別:ロングペーパー
インタラクティブ発表:あり
論文種別:ロングペーパー
インタラクティブ発表:あり
キーワード:
大規模言語モデル、パーソナライゼーション、アライメント、運動促進、行動変容
生活習慣病は現代社会の深刻な問題であり,その解決策の1つとしてパーソナライズされた行動変容メッセージによる介入研究が行われている.本研究では,運動促進のためのメッセージ最適化手法を提案する.提案手法は大規模言語モデル(以降,LLM)を基盤とし,Kahneman-Tversky Optimizationによるアライメントと思考プロセスの組み込みにより,効果的なメッセージ最適化を実現する.具体的には,マイクロブログサービスの運動促進メッセージデータおよび回答評価モデルを用いてLLMをアライメントし,受信者特性(性別,年代,行動変容ステージ)に応じて最適化する.提案手法の有効性は,ペアワイズ比較のアンケート調査を通じて勝率を基に検証した.結果は,提案手法がベースメッセージに対して一貫した改善を示すことはできなかったものの,特定の条件下では効果を発揮することが確認された.具体的には,運動促進効果の低いメッセージの促進効果を大きくすることが可能であることが示唆された.本研究は,運動促進領域におけるLLM活用の新たな方向性と,人間の嗜好を反映した高度なパーソナライゼーションの実現に貢献する.