講演情報
[8C-01]ブロックチェーンベースのカーボンフットプリントデータ管理基盤の構築と自動車部品製造業への応用における評価
*堀 遥1、Le Hieu Hanh1、小口 正人1 (1. お茶の水女子大学)
発表者区分:学生
論文種別:ロングペーパー
インタラクティブ発表:あり
論文種別:ロングペーパー
インタラクティブ発表:あり
キーワード:
分散データベース、ブロックチェーン
脱炭素社会実現に向け,複数企業を横断する分散データベースシステムでトレーサビリティを表現し,カーボンフットプリントを管理するようなデータ管理基盤の実現が期待される.我々は自動車部品製造業におけるカーボンフットプリントの管理を題材に,部品ごとの製造時$¥rm CO_2$排出量の可視化,およびデータの改ざんを検知し,安全性を担保することを目的とした検証機能の設計と実装を試みた.一方でこのようなシステムでは,検証側と各ノードにおけるデータ量増加によるパフォーマンスの低下が懸念される.特にこの応用例の場合,各部品は階層関係にあるため,検証時には最下位部品まで再帰的に遡って検証していく必要がある.この課題に対し,我々は検証結果の一部をブロックチェーンに記録しておき,再検証の際にこれを活用することで再帰処理を省略するような簡易化した検証プロセスを検討した.提案手法の評価実験では,2つの検証プロセス,従来手法と提案手法の実行時間を調査した.従来手法に比べ提案手法は最大で1/6程度まで抑えられ,高速であることが示された.一方で,提案手法の検証可能範囲は従来手法に比べて限定的である事から,実行時間と検証精度はトレードオフとなった