講演情報
[9C-02]クラウドネイティブなRDBMSにおけるログ先行書き込みの実験と考察
*高松 宏樹1、山室 健1 (1. NTTソフトウェアイノベーションセンタ)
発表者区分:一般
論文種別:ショートペーパー
インタラクティブ発表:あり
論文種別:ショートペーパー
インタラクティブ発表:あり
キーワード:
データベース技術、クラウドネイティブ、ログ先行書き込み、並列化
近年,柔軟にハードウェア資源を配置できるクラウド環境の普及に伴い,関係データベース管理システム(RDBMS)においても,クラウドネイティブなアーキテクチャが広く採用されている.このようなRDBMSでは,クエリ処理やトランザクション管理を行うコンポーネント群(コンピュート層)と,データやログの管理を行うコンポーネント群(ストレージ層)とを分離することで,クラウド環境の特長を活かした柔軟なスケーリングや高い可用性を実現している.前述した構成のRDBMSでは,コンピュート層からストレージ層へWALを書き込むが,単一のストリームで書き込むと性能のボトルネックとなることが考えられ,これを解消する方法の一つとして,複数のストリームで並列にWALを書き込むアプローチがあるが,WALをリカバリなどの用途で利用するには順序関係を考慮する必要があり,WALをマージするためのオーバーヘッドが発生するという課題がある.本論文では,コンピュート層とストレージ層を分離したRDBMSにおけるWALの書き込み方式の違いによる性能の差異を実験を通じて調査し,オーバーヘッドやその改善について考察する.