[9G]データ可視化

17:35 〜 18:00

[9G-05] 企業間取引ネットワークを用いた地域の産業構造の視覚的分析システムの提案

*西澤 出流¹、有本 昂平²、脇田 建¹ (1. 東京科学大学情報理工学院、2. 帝国データバンク)

発表者区分：学生
論文種別：ロングペーパー
インタラクティブ発表：あり

キーワード：

情報可視化、企業間取引ネットワーク、地域産業構造

本研究では企業間取引ネットワークを活用し、ユーザーが任意の地域の産業構造を包括的に理解できるシステムの提案を行う。対象とする取引ネットワークには約86万社の企業が含まれ、それぞれに業種や所在地のデータが階層的に紐づけられている。従来の研究では、特定の地域や産業に焦点が当てられ、地域外や異業種との取引関係が十分に考慮されていない。これにより、産業構造の全体像や異なる領域間の連携関係が見過ごされる傾向がある。そこで本研究では、日本全国の企業間取引ネットワークに対し、以下の手法を提案する。全取引ネットワークから、特定地域に関連する取引ネットワークと特定産業に関連する取引ネットワークを抽出し、次に抽出した任意の取引ネットワークについて、内部構造を対話的に分析する機能を提供する。さらに抽出した任意の取引ネットワークから特定の業種、地域の企業に焦点を当てた部分を取り出し、より詳細な分析を行う。取引ネットワーク全体の構造を俯瞰的に捉えつつ、注目すべき部分の詳細な分析機能を提供することで、ユーザーの任意の粒度の地域産業構造の包括的な理解をサポートする。