講演情報

[9H-01]画像生成AIにおける学習された著作物の貢献度測定に向けたプロンプト寄与度説明方式

*廣瀬 研人1、岡田 龍太郎1、峰松 彩子1、中西 崇文1 (1. 武蔵野大学データサイエンス学部データサイエンス学科TransmediaTechLab)
発表者区分:学生
論文種別:ロングペーパー
インタラクティブ発表:あり

キーワード:

Human-in-the-loopシステム、画像生成AI、XAI、著作権、Saliency methods

本稿では,画像生成AIにおける学習された著作物の貢献度測定に向けたプロンプト寄与度説明方式について示す.近年,生成AIを活用したコンテンツ生成技術の普及に伴い,日々大量のAI生成物が生成されている.この状況を鑑み,これまでイラストや写真などの著作物を作品として発表してきた著作権者にとって,必ずしも有益な状況とは言い難い.例えば,生成AIエンドユーザがあるプロンプトを入力し,生成された作品について,インタネット上の作品群を学習して生成しているモデルが,どの程度それらの作品に依拠して出力されているかも分からず,従来の著作権者に報酬が還元されていない問題がある.本研究では,画像認識などで視覚的な説明を可能とするSaliency Methodsを拡散モデルに導入し,プロンプトにおける各要素の寄与度を導出する.本研究をさらに深め,プロンプトと著作物の直接の関連が計算できるようになれば,プロンプトの寄与度から著作権者の権利を技術的に保証するシステムが実現すると考える.本稿では,プロンプトにおける各要素の寄与度を導出し可視化することに着目し,定量的評価により本手法の寄与度の有効性の検証を行う.