講演情報

[9J-04]フリマアプリにおける購入時考慮属性の生成手法の提案

*森岡 葵子1、前川 知歩1、吉丸 直希1、木村 優介1、波多野 賢治1 (1. 同志社大学)
発表者区分:学生
論文種別:ロングペーパー
インタラクティブ発表:あり

キーワード:

属性生成、有用性判定、フリマアプリ、LLM

フリマアプリにおいて,商品購入の決定に繋がる情報を含んだ説明文を作成することは,トラブルなく円滑な取引を進めるために重要である.
そのためには,当該商品の購入希望者が求めている商品属性(購入時考慮属性)に合わせた説明文の作成が必要である.
現在のフリマアプリでは,購入時考慮属性を出品者が想像して説明文に含める必要があるが,当該商品に対する知識が欠如している可能性があるため,購入時考慮属性の取得に適した説明文を作成することは容易ではない.
そこで本研究では,商品購入決定に繋がる情報を含む可能性を持つコメント欄のデータを使用して,購入時考慮属性を生成する手法を提案する.
フリマアプリのコメント欄データには当該商品とは無関係な内容も見られるため,LLMによって判定した有用性の高いコメント欄データをクラスタリングし,各クラスタの代表語を購入時考慮属性とみなす.
評価実験では,提案手法によって生成された購入時考慮属性と人間が付与したラベルの意味的類似度を算出することで正確性を評価する.
有用性判定を行わずにコメント欄データをそのまま利用して属性生成を行う手法と,コメントデータを用いずにLLM の内部知識のみで当該商品の属性生成を行う手法との比較評価を行うことで,提案手法の有用性を検証する.
評価実験の結果,本研究の提案手法はいずれの手法よりも高精度な購入時考慮属性の生成が可能になった.また,生成した購入時考慮属性を用いて作成した商品説明が,既存の商品説明生成システムと比較して高い有用性があると確認できた.