講演情報

[9L-03]画像処理技術によるはんだ付け品質の自動評価手法の検討

*仲川 碩政1、田中 剛1、遠藤 雅樹2、秋葉 将和1、堀田 忠義1 (1. 職業能力開発総合大学校 電子情報専攻 情報処理ユニット、2. 職業能力開発総合大学校 電子情報専攻 情報通信ユニット)
発表者区分:学生
論文種別:ロングペーパー
インタラクティブ発表:なし

キーワード:

職業訓練、技能評価、画像処理、出来栄え、OpenCV、機械学習

電子機器組立て技能研修や検定において、はんだ作業の品質評価を技能指導員が目視で検査をしており、技量や疲労による判定の偏りが発生する可能性がある。本研究では、電子機器組立て技能検定で重要な汎用ロジックICのはんだ付けを対象に、画像解析技術を用いた客観的評価手法を提案する。はんだ付け品質の評価基準を電子機器組立て技能検定2級に関する文献から抽出し、その基準に製作物が適合するか否かを判定するシステムを開発し、その実用性を検証した。基準の適合を判定する手段として、OpenCVを用いた長さ計測の解析的手法と、YOLO11を転移学習して構築した機械学習モデルの2種類の有効性を検討した。解析的手法は軽量かつ高精度な計測が可能であり、機械学習手法は大量なデータの効率的な処理が可能であることが分かった。これらの手法の特性を活かすことで、理想的な評価システムの構築が期待される。また、解析的手法で検出したはんだの位置情報を物体検知の学習ラベルに応用することで、自動ラベリング手法としても活用できる可能性があることにも言及する。