講演情報
[FB1-01]出水攪乱に対する河川生物応答パターンの解明と攪乱外力評価手法の開発
*三宅 洋1 (1. 愛媛大学)
気候変動の進行にともなう大規模出水の頻発化により、河川生物は量的に減少し、多様性も低下することが危惧されている。このため河川生態系の管理では、激化する出水攪乱の影響を緩和しうる保全方法の開発が喫緊の課題である。 出水は発生の予測が難しいため、出水攪乱に対する生物応答についての報告事例は限られている。気候変動下の保全策を検討するためには、生物応答や長期動態に関する知見を蓄積し、その変異を生じさせる要因を把握する必要がある。他方、生物が受ける物理的攪乱を評価できる手法が確立されていないことが生態学的研究の成果を河川管理に応用することを難しくしている。 この自由集会では、出水攪乱に対する生物応答パターンと、攪乱外力評価手法の適用・開発に関する研究事例を紹介する。その後、会場の参加者との意見交換を通じて、河川攪乱研究の将来的な方向性や気候変動適応型の河川管理における課題について議論を深める。