講演情報

[10p-N402-8]大気暴露後のInAs/GaAs量子井戸の発光特性に与える表面再構成の影響

Ma Zhao1,2、〇間野 高明1、大竹 晃浩1、黒田 隆1,2 (1.NIMS、2.九大)

キーワード:

表面再構成、ガリウム砒素、酸化物

分子線エピタキシー法などにより結晶成長したIII-V族化合物半導体ヘテロ構造を大気中に取り出すと、空気中の酸素や水蒸気により、表面から少しずつ酸化が進行する。この表面酸化膜は光学・電気特性へ悪影響を及ぼすことが知られている。最近我々は、GaAsに埋め込まれた量子構造の発光特性の向上を目的に、成長後の表面の溶液処理による硫黄終端に関する再検討を行った。その結果、表面の砒素酸化物の量と発光強度の低下量に相関性があることを見出した。そこで今回、大気に取り出す前に異なる再構成表面を形成することにより、表面の砒素原子数を制御し、それらの表面を大気暴露により酸化させた際の発光特性への影響を調べたので報告する。