講演情報
[7p-N102-1]ヘリウムイオン顕微鏡技術の応用:欠陥形成による薄膜物性制御とそのデバイスへの応用
〇小川 真一1 (1.産総研先端半研セ)
キーワード:
ヘリウムイオン顕微鏡、イオンビーム照射、欠陥形成
ヘリウムイオンはガリウムイオンと比較して質量が小さいため、材料への照射損傷を抑制し、高精度な加工と物性制御が実現可能である。 薄膜試料へのヘリウムイオンビーム照射においては、比較的低照射量域では原子配列の乱れや欠陥形成にともなう材料物性の変化が誘起される。 一方、高照射量域では原子のスパッタリング、すなわちエッチング現象が発生する。 本発表では、グラフェン、h-BN薄膜、高温超伝導YBCO膜を例にとり、局所的なヘリウムイオンビーム照射がもたらす材料の物性変化とエッチング現象について述べ、これらの現象のデバイス応用に関し解説・議論する。