講演情報
[7p-N202-2]多元系窒化物エピタキシャル薄膜のコンビナトリアル実験系の構築
〇相馬 拓人1、吉松 公平1、大友 明1 (1.科学大物質理工)
キーワード:
窒化物、スパッタリング、コンビナトリアル
窒化物はセラミックスの重要な物質群の一つであるが,窒素の平衡蒸気圧の高さから焼結体や単結晶の合成が一般に困難である。そこでエピタキシャル薄膜合成技術を用い,窒化物を薄膜という形態で作製することによって詳細な電子物性が調査されてきた歴史的経緯がある。近年では多元系窒化物において様々な新規相の存在や新たな機能性が予測されているが,合成の難しさから物質探索の実験効率は未だ低いといえる。さらに,多元系窒化物のエピタキシャル薄膜は実現例が極めて少なく,その電子物性は殆ど未開拓である。そこでこの状況を打開するために,我々は多元系酸化物で発展してきたコンビナトリアル合成手法を多元系窒化物に適用した。多元系窒化物を高結晶性かつ高スループットで合成するため,プログラム制御下で薄膜成長が可能な超高真空・高温多元スパッタリング装置をベースにした実験系を構築した