講演情報

[8a-N302-6]スマネン分子を用いた積層構造の抵抗変化とHAXPESスペクトル変調の関係

〇川合 遼一1、桐原 芳治1、藤江 麗香1、勝亦 亮介1、田畑 佳夏1、君島 海都1、西原 達平2、石川 亮佑1、野平 博司1、三谷 祐一郎1 (1.東京都市大、2.高輝度光科学研究センター)

キーワード:

スマネン、グラフェン、抵抗変化

スマネンは炭素と水素で構成される椀状の立体的構造を持つ分子(C21H12)である。密度汎関数理論に基づいたシミュレーションによる先行研究をベースに、私たちはAl/グラフェン/スマネン/グラフェン/n+-Si/ Alの積層構造を作製した。その素子のJ-V(電流密度-電圧)測定を実施したところ、大きな抵抗変化によるメモリ特性の発現を実験的に確認した。また、グラフェン/スマネン/グラフェンによってのみ引き起こされるものであることも明らかとなった。しかし、この抵抗変化のメカニズムの解明にはまだ至っていない。そこで本研究ではスマネン分子を用いたMIM(Metal-Insulator-Metal)構造を作製し、電圧印加しながらその場観察可能なHAXPESによりスマネンが抵抗変化を起こすメカニズムを明らかにすることを試みる。