講演情報
[8a-P02-13](001)面方位半絶縁性GaAsにおけるコヒーレント縦光学フォノンの減衰時間: テラヘルツ時間領域分光とGaAsに対して透明なパルス光を用いたポンプ・プローブ分光法での違い
〇竹内 日出雄1,2,3、西村 拓也2 (1.阪公大・工、2.阪市大・工、3.上智大・理工)
キーワード:
テラヘルツ時間領域分光、超高速分光、コヒーレントフォノン
フェムト秒レーザーパルス光源の発展に伴い,コヒーレント縦光学(LO)フォノンの時間領域分光が盛んに行われている。LOフォノンの時間領域分光の長所として,フォノン減衰時間を直接観測できることがあげられる。テラヘルツ時間領域分光(THz-TDS)では,原理的に試料に吸収されるレーザーパルス光を用いて観測を行う。一方ポンプ・プローブ分光では,試料に対して透明なレーザーパルス光を用いて計測を行うことが可能である。この点に着目して,本研究では(001)面方位半絶縁性GaAs単結晶を試料として,上記二種類の超高速分光法を用いて得られるフォノン減衰時間を系統的に調査した。結果,コヒーレントLOフォノンの減衰時間が光生成キャリアの散乱効果によって短くなることが判明した。