講演情報

[9p-N322-9]熱酸化後に行う表面エッチングが4H-SiC表面近傍での炭素関連欠陥の高温生成に与える効果

〇(D)呂 楚陽1、女屋 崇1、喜多 浩之1 (1.東大院新領域 物質系専攻)

キーワード:

SiC、熱酸化、アルゴン雰囲気

我々は既に、高温のAr雰囲気中でSiC表面近傍における炭素欠陥の析出は、事前の熱酸化によって促進される様子を全反射フーリエ変換赤外分光法(ATR-FTIR)によって観察できることを報告した。この欠陥生成の異常な促進は、事前の熱酸化の進行に伴って顕著となっていたことから、その主な要因は熱酸化の際に基板内部に侵入した酸素関連欠陥であると考えられるが、その欠陥の深さ方向の分布はまだ分かっていない。高温の水素雰囲気でSiCがエッチングされることはよく知られている。そこで本研究では、熱酸化の後に水素雰囲気でのエッチングを行い、その後の高温でのAr雰囲気アニールに伴って形成した炭素関連欠陥の生成に及ぼす効果を検討すると共に、それらの欠陥の深さ分布についても調査した。