講演情報
[17a-K501-7]イオンミリング角度がSrTiO₃表面の導電および絶縁状態に及ぼす役割
〇若林 勇希1、クロッケンバーガー ヨシハル1、瀧口 耕介1、山本 秀樹1、谷保 芳孝1 (1.NTT 物性研)
キーワード:
イオンミリング、SrTiO3、デバイスプロセス
SrTiO₃(STO)は高い誘電率や電子移動度を持つことから酸化物エレクトロニクスや光触媒材料として注目されているが、イオンミリングによる表面ダメージが導電状態を引き起こす課題がある。本研究では、STOの表面電気特性に対するミリング角度の影響を体系的に調査し、表面を絶縁状態に保つ条件を明らかにした。特にミリング角度θが10°以下の場合、表面が絶縁状態を維持することを確認した。一方で、θが15°以上では高い電子移動度を伴う導電状態となり、この変化はArイオンの侵入長がSTOの格子定数を超えることによると結論づけた。