日本畜産学会第132回大会

ランチョンセミナー(9月18日(水)11:45~12:45)

各ランチョンセミナーの情報は以下のページリンクからご覧ください。

ページ内リンク
1. 若手奨励・男女共同参画委員会主催ランチョンセミナー「畜産のお仕事って何だろう」
2.企業企画ランチョンセミナー③「有胞子性乳酸産生菌Heyndrickxia coagulans SANK70258は宿主の免疫調節を介して哺乳類・鳥類・魚類の健康維持に貢献する」
3.企業企画ランチョンセミナー④「グア―豆食物繊維給餌による家畜生産性向上に向けての取り組み」
4.企業企画ランチョンセミナー⑤「飼料へのクレアミノ™の利用」


<若手奨励・男女共同参画委員会主催ランチョンセミナー>

畜産のお仕事って何だろう

11:45-12:45(第III会場)

畜産の研究を仕事にすることについて
 荒川 愛作(農研機構)
畜産行政のお仕事とライフワークバランスについて
 

新 小春(農林水産省)

 

世話人・座長:荒川 愛作(農研機構)、西浦 明子(農研機構)

大学や大学院まで畜産の勉強を続けてきて、さて、就職を考える時に専門を生かしたい人は多いと思います。でも、いざ、畜産を仕事としようと考えると、漠然としていて選択に悩むことが多いのでは?畜産だと、養牛・養豚などの現場のお仕事や食品関係の企業などや、研究室のOB・OGの先輩のお話を聞いたり、インターネットなどで検索したりして、公務員などの農業系のお仕事も見つけるかもしれません。他にも、畜産学会などに参加したりして、農研機構などの政府系の独立行政法人でのお仕事も見つける人が出てくるのではないでしょうか。今回の男女参画のシンポジウムでは、若手の学生さんに向けて畜産のお仕事の選択の参考になるように、行政と国立の研究機関の演者に、そこでのお仕事や私生活などワークライフバランスについてお話してもらいます。

 


 
<企業企画ランチョンセミナー③>

有胞子性乳酸産生菌Heyndrickxia coagulans SANK70258は宿主の免疫調節を介して哺乳類・鳥類・魚類の健康維持に貢献する
(三菱ケミカル株式会社)

11:45-12:45(第V会場)

畜産にとって炎症は味方でもあり敵でもある−炎症抑制を誘導するプロバイオティクスを用いた家畜生産への貢献−

 

塚原 隆充(株式会社栄養・病理学研究所)

増体・抗炎症・菌叢改変・免疫調整 明らかになってきたHeyndrickxia coagulans SANK70258の機能

 

相田 正典(三菱ケミカル株式会社)

2014年のオニールレポートの発表を契機として、脱抗生物質に向けた動きは全世界的に加速しており、抗生物質の代替手段としてプロバイオティクスの利用が注目を集めている。プロバイオティクスは宿主の免疫機能の亢進等を介して、様々な有効性をもたらすことが知られている。特に有胞子性乳酸産生菌であるHeyndrickxia(旧名Bacilluscoagulans SANK70258 (HC) はヒト、畜産・水産動物など、生物種を超えて様々な有効性を示し、かつ耐熱性に優れている特徴から多様なアプリケーションへの適用が期待されている。本演題では免疫機能に関するレビューと、HCの増体・免疫賦活効果について最新知見を交えて議論したい。
 


<企業企画ランチョンセミナー④>

グア―豆食物繊維給餌による家畜生産性向上に向けての取り組み
(太陽化学株式会社)

11:45-12:45(第VI会場)

PHGGによるブタ腸内細菌叢への介入と生産性への影響

 

井上 亮(摂南大学)

PHGGによる乳牛ルーメン細菌叢と乳生産への影響

 

三浦 広卓(摂南大学)

“グア―豆食物繊維”は食品やサプリメントとして、腸内細菌叢の改善を目的に長年利用されてきた素材です。近年の研究から腸内細菌叢は腸だけでなく、全身の健康に影響を及ぼすとして注目されており、それは家畜においても例外ではないことが分かってきております。肉豚生産においてはグア―豆食物繊維給餌による腸内環境改善が生産性向上において有用であるという知見が報告されており、牛ルーメン細菌叢の調節においてもその有用性が明らかになりつつあります。本セミナーでは腸内細菌の専門家をお招きし、グア―豆食物繊維の畜産分野における知見のみならず、家畜の共生細菌の意義と介入戦略に関する取り組みについてご紹介頂きます。
 


<企業企画ランチョンセミナー⑤>

飼料へのクレアミノ™の利用
(住友化学株式会社)

11:45-12:45(第VIII会場)

飼料へのクレアミノ™の利用
 松井 大典(住友化学株式会社)

クレアチンは主に筋肉中に存在し、エネルギー(ATP)の貯蔵、供給をつかさどる重要な栄養素です。クレアチンの前駆体であるクレアミノ™(飼料添加物名:グアニジノ酢酸)を飼料に添加し、家畜への効率的なクレアチニン補給を実現することによって様々な有用性が期待できます。ブロイラー飼料へのグアニジノ酢酸の添加は、育成成績を改善するほか、飼料中の代謝エネルギーやアルギニンを節約する効果をもたらすことが知られています。また近年、異常硬化胸肉の重症度の低減や、暑熱環境下における成績低下を抑制する効果も報告されています。グアニジノ酢酸による効率的なクレアチン補給は他畜種においても有効と考えられ、肥育豚の育成成績、採卵鶏の生産成績向上のほか、種鶏・母豚における繁殖成績改善を示唆する研究報告もあります。本セミナーではブロイラーを中心に、グアニジノ酢酸が家畜栄養にもたらす有用性をご紹介します。