講演情報

[22-1110-2add]CLTIの歩行と身体活動指導

山端 志保 (京都府立医科大学附属病院 医療技術部 リハビリテーション技術課 循環器疾患係長)
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2002年:康生会武田病院 リハビリテーション部 入職
2003年:京都府立洛東病院 リハビリテーション部 入職
2005年:京都府立医科大学附属病院 リハビリテーション部 異動
    心臓リハビリテーション開設に携わる
2014年:同志社大学スポーツ健康科学研究科 修士課程 終了
2014年:リハビリテーション部副主査
2018年:リハビリテーション技術課 呼吸・循環器疾患係長
2021年:リハビリテーション技術課 循環器疾患係長
CLTI患者のリハビリテーションにおいては、「創部の安静」と「身体活動の確保」という相反する課題が常に共存している。疼痛や創傷再発への不安、身体機能の低下などにより、歩行や活動の維持が困難となる症例も多く、また免荷指示の不遵守によって創傷が悪化することもしばしば経験される。創傷治癒を阻害せずに歩行機能や活動性を維持・向上させるためには、身体機能の保持、適切な歩行指導、および活動量の管理が不可欠である。特に、創傷の治癒過程に応じたオフローディング、すなわち除圧・免荷・歩行方法を個別に最適化することが重要となる。
 当院では、循環器内科医がゲートキーパーを担い、形成外科、リハビリテーション科、感染症科の医師、看護師、理学療法士がチームを構成し、入院から外来までを見据えた多職種連携による継続的支援体制の整備に取り組んでいる。炎症期には免荷を基本としながらも、トイレ移動など最低限の院内ADL自立を目指し、治癒期には歩行練習を開始し、活動量の段階的な拡大を図る。退院前には家屋評価を実施し、在宅スタッフとのカンファレンスを通じて、創傷管理と運動継続に必要な環境整備にも取り組んでいる。
 本講演では、創傷の治癒ステージに応じた実践的な運動支援の工夫、活動量モニタリング、装具選定、創傷治癒後の再発予防、多職種による継続的支援体制の構築について紹介する。

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